第4話 探偵からの調査報告

僕の経験談
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調査期間は3日間連続で行われる。

調査が始まるまでの間どんな気持ちでいたのか、今は覚えていない。

いよいよ調査が開始された。

調査中はクーリングオフ期間内だかなんとかで最低限の報告しかしてもらえず、結局証拠が手に入ったのかどうなのかわからなかった…

調査中の報告は

「何時何分調査開始します」

「対象者、車に乗り込みました。このまま追跡します」

「本日は動きがないため、調査終了にします」

なんだこれ…何もわからない

2日間ともこんな感じの内容

この連絡だけだと会っているかどうかもわからないし、会ってないんじゃないかと思っていた。

いや、確かにクーリングオフ期間内だと「証拠集まってないから契約破棄します」っていう人いるからこうなるのもわかるけどさ…

1日十数万かかってるんだよ…証拠手に入らなかったら数十万捨ててるのと一緒じゃん。

そう思うと気が気じゃなかった。

もし、何も証拠が手に入らなかったらどうしよう…金きついな…

そんな思いも強くあったが

心の奥どこかで証拠なんて手に入らないで欲しい

証拠なんか手に入らなくていい

そんな風に思っている自分がいたのも確かだった。

本当は不倫なんかないんじゃないだろうか?

もう不倫は確実なのに…どこかでこの現実から目を背けたいと思っていた。

予定していた3日間の調査が終了した最終日に電話がきた。

結果として3日間の内、2日間不倫相手と会っていた…

証拠を抑えられたのは1日だけ

僕のアパートから出てくる所だった様だ。

アパートに連れてきているのはなんとなくわかっていた。

でも、実際に行われていることがはっきりわかると僕の中で何かが壊れていく気がした。

今まで二人で築きあげてきたものってなんだったんだろう

10年間一緒にいたけど、こんな残酷なことできる奴だったんだな

もっと、思いやりのある人だと思っていたよ

信頼とか結婚とかってなんなんだろうな

ああ、もうあの家に帰りたくないな

色々な思いが頭の中を駆け巡った。

僕「今ある証拠(ラインなども含め)だけだとどうですか?」

探偵「今ある証拠だけだと、白を切られたら難しいと思います」

…これだけだと証拠不十分らしい

正直、今ある証拠だけで上手く自白まで持っていく自信がない訳ではなかった。

元々口は達者な方だ。

妻もここまでわかっていれば、白を切る様な人ではないはず…だ?

この時、今まで僕が一緒に連れ添い、長い間共に居た、僕の知っている妻ではないことを再認識した。

前だったら、絶対大丈夫。

妻だったら絶対話してくれるはず。

そんな信頼があったが、今はもう、妻がどんな人だったのか、正直に話す様な人だったのかわからなくなっていた。

既に、信用できなくなってしまっていた。

そういった思いが込み上げてきて、まだ妻に詰め寄ることを思いとどまった。

…まだまだ終わらないのか

とりあえず、再度調査を依頼するにしても

この探偵事務所とはどうも馬が合わないので、他の探偵事務所を探すことにした。

後日、調査報告書が送られてきたが、そこには二人でアパートからでてくる瞬間が抑えられていた。

それをみて、もう一度心が死んだ。

早く終わらせたい。

より一層その思いが強くなった。